危険因子
肝細胞がん (HCC) の主な危険因子は肝硬変です。肝硬変では、肝臓組織の変性と再生が繰り返され、次第に肝機能が低下していきます。この変性→再生の過程で遺伝子異常が起こると、通常細胞ががん細胞へと変化します。 2
肝硬変には複数の危険因子があります。もっとも多いのがウィルス性のB型肝炎とC型肝炎。過度の飲酒、糸状菌毒素、アフラトキシン (真菌毒素) 、および非アルコール性脂肪肝なども一般的な危険因子です。1
肝細胞がんはまた、B型肝炎ウイルスへの感染や蛋白同化ステロイドの使用、または遺伝性疾患によって直接発症することもあります。2
- B型肝炎ウィルス (HBV:Hepatitis B Virus) – B型肝炎はウィルスによる感染症で、重度の肝機能障害を引き起こします。血液および体液を介して感染し、感染血の輸血、注射針の共有、性交渉などが感染経路となります。また出産時の母子間感染も見られます。B型肝炎は日本以外のアジア太平洋地域およびアフリカで多く見られます。10, 11
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C型肝炎ウィルス(HCV:Hepatitis C Virus ) – C型肝炎も重度の肝疾患を引き起こす感染症です。血液感染が主体で、感染血の輸血、注射針の共有、粘膜または皮膚の傷口等から感染します。また頻度は低いですが、性交渉、出産時の母子間感染が主な経路となります。C型肝炎ウィルスは肝臓に炎症を引き起こし、肝組織に障害を与えます。10. 13
- C型肝炎は、米国、ヨーロッパ、日本において、肝細胞がん (HCC) を引き起こす主な危険因子のひとつです。10
- 感染からがんに進行するまで数十年かかるため、米国では今後20年間にC型肝炎による肝細胞がんは増えつづけると予測されています。14
- 世界の肝臓がんの約25% がこのウイルスへの持続感染が原因になっています。12
- HIVと肝炎ウィルスの感染:C型肝炎ウィルスに感染したHIV患者は、感染していないHIV患者に比べ、肝細胞がんの発症危険率が 5 倍になります。15
- C型肝炎ウィルスへの感染は感染者の血液への接触を避けることで予防できます。麻薬使用者の注射針の共有が主な感染経路になっています。13
- 過度の飲酒2
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非アルコール性脂肪肝 ( NAFLD) は、アルコールをほとんど、またはまったく飲まない人々に発生する肝臓への脂肪蓄積を特徴とします。16
- NAFLDの主な発症原因は、肥満、糖尿病、高トリグリセリド血症などです。16, 17
- もっとも軽度のものは単純性脂肪肝 (脂肪症) 。肝臓内に脂肪の蓄積が起こりますが、通常肝機能への障害はありません。17
- より重度になりうるのが非アルコール性脂肪性肝炎 (NASH:non-alcoholic steatohepatitis) です。肝機能障害を引き起こすほどの肥満、また場合によっては線維性組織の形成により発症します。17
- 米国では成人男性の 3 分の1 がこの非アルコール性脂肪性肝炎だと推定されています。17
- 非アルコール性脂肪肝を予防する最善策は、体重を管理し、コレストレール値および血糖値を正常に保つことです。過度の飲酒、ならびに肝臓に負担をかける物質の摂取を避けることも大切です。17
